<世界の名経営者が贈るメッセージ><世界の名経営者たちが若者に贈るメッセージ>「CEOから高校生への96通の手紙」 ダグラス・バリー 桜田直美訳 ディスカヴァーより (■引用 ○私の意見) ■自分のしていることに情熱を持ちなさい。そして、そのことに責任 を持ちなさい。体裁を気にしたり、失敗を悔やんだりせず、前に向か って進んでいくことに専心しなさい。 ポジティブであれ!自分がコントロールできることについてのみ心 配し、それらについてポジティブな見方をするよう心がけなさい。物事 がどんなに悪く見えようと、ポジティブな側面は必ず存在する。ポジテ ィブな側面に意識を集中し、そして物事をつねにポジティブな方向に 進めることができれば、いつでも必ずうまくいく。 いつでも最高のものを目指しなさい。二番手や敗者に満足してはい けない。あなたが目指すのは勝利だけ。決して諦めないこと。 (ジョンソン・エンド・ジョンソン会長兼CEOウィリアム・C・ウェルドン) ○ポジティブ思考が大事です。悲観的なことを考えれば考えるほど 落ち込んでしまいます。どんなに状況が悪かろうと「状況は決して悪く ない。腕まくりをして頑張ればもっと良くなる」と思うことが大事です。 一流を目指して常にベストを尽くしていきたいものです。 ■成功するもっとも大きなチャンスを持つ人は、勤勉で、自分のして いることを心から楽しんでいる人だ。エネルギーと情熱の代わりにな るものなど存在しない。成功は、自分の欲するものを知り、どんなに 道のりが厳しくても、それを真剣に追い求める人のためにある。 (フォード・モーター社長兼CEOジャック・A・ナセル) ○「真面目にかつ楽しく」ということがポイントです。真面目に真面目 でも、ふざけて楽しくでも長続きせず、成功への道は開けません。 ■真のリーダーになるには、夢への情熱と、その夢を現実に変える ビジョンが必要だ。自分のなかから周囲に燃え広がっていく情熱が あればこそ、人の信頼を勝ち得る本物のリーダーになれる。 (ジュディス・ロダン ペンシルバニア大学学長) ○ビッグピクチャー(大きな夢)を描きつつ、足元を固め、日々、スモ ール・ウィン(小さな成果)を達成することで夢を実現していきたいも のです。 ■リーダーシップとは、部下や同僚からリーダーと見なされた人物に 与えられるべきものであり、上司から授与される称号ではない。この 資質は、人間の心、魂、精神から生まれてくる。定義するのは難しい が、認識するのは簡単だ。 あなたはリーダーだろうか? 追伸ー (こっそりと)CEOの中にも自分で手紙を書く人はいるんだよ! (バーンズ&ノーブル会長兼CEOレナード・リッジオ) ○上司から与えれる称号ではないことが、管理職とリーダーの一番 の違いですね。 ■人生は「ビッグバン理論」ではなく、また大成功の連続ー大成功の 次にまた大成功が訪れるーでもない、と。人生はつねに上昇と下降、 成功と失敗のくり返しだ。単に成功の数が失敗の数を上回れば、あ なたは成功できるかもしれない。しかし成功するためには、失敗を 経験し、そこから学ばなくてはならない。 人は、信頼できない人には従わない。それゆえ、リーダーはいつで も正直でなければならない。いいことも悪いことも、きちんと伝える必 要がある。 (アライアント・エナジー会長兼社長兼CEO エロール・B・ディヴィウス・ジュニア) ○失敗から学び、信頼される人間になるー口で言うと簡単なことの ようですが、まずこれができることが成功への必要条件ではないで しょうか。 ■すべては人である。リーダー自身の行動ばかりが話題になるが、 しかし偉大なリーダーは、自分の周囲の人々を動かす! (オートゾーン会長兼社長兼CEOスティーヴ・オドランド) ○周囲の人にいい影響力を与えることができるのもリーダーの欠く ことができない資質ですね。 ■大きな成功を得るには、大きな夢を見なければならない。そして、 大きな賭けに出る勇気を持たなければならない。 (バイアコム会長兼CEOサムナー・M・レッドストーン) ○夢なんか実現しないと思うのではなく、夢しか実現しないと思いた いものです。 ■どのような資質が私の成功の助けになったかという質問について だが、その鍵は二つあると私は考えている。ひとつは、必要な時間 を惜しまず、いつでも最善を尽くして仕事に取り組んだこと。もうひと つは、その過程である程度のリスクを冒す意志を持ったことだ。 私はキャリアの早い段階で、週に60時間働ければ、たいていの人 が週に40時間働いて達成できることよりも、多くのことを達成できる と気がついた。私は冗談まじりに、自分がどんな仕事であれできる 限り力を尽くして取り組むことを、このように表現している。 (ジョージア・A・パシフィック取締役会長兼CEO A・D・コレル) ○リーダーが人並みはずれた努力をしているのに凡人が人と同じ ようなことをしていては成功はおぼつきません。私はどこの職場へ 異動しても誰よりも早く出勤して(現在は7時)スタートで差をつける ようにしています。 ■人生の成功を最終的に決める要素は、経済的に成功したかどう かではなく、自分より恵まれていない人々を助けるために何らかの 方法で貢献したかどうか、そして自分の属する地域社会や国に仕 えたかどうかだ。 (ナイト・リッダー会長兼CEO P・アンソニー・リッダー) ○経済的成功は最終目的ではありません。経済的成功を成し遂げ それでいろんな分野にどう貢献するかで価値が評価されます。 ■私が思うに、もっとも成功している人とは、自分の核となる信念を 固持し、それと同時に、つねに移り変わる世界の先頭に立とうと努 力している人だ。ドワイト・アイゼンハウアーは、かつてこう言った。 「リーダーシップは行動である。地位ではない」 (ダウ・ケミカル社長兼CEOウィリアム・S・スタブロプロス) ○自分のクレディビリティ(信念)に基づき、有言実行することが リーダーに求められます。 ■人は、手に入れるものによって生計を立て、与えるものによって 人生を築く。リーダーはそれを知っている。 (フィラデルフィア・セブンティシクサーズ元会長パット・クローチェ) ○人に与えるものを多くもっていることもリーダーの条件の一つで す。 ■CEOになるのにもっとも欠かせない資質は、不屈の精神だ。 クーリッジ元大統領はこう言っている。「この世界で、不屈の精神 の代わりになるものは存在しない。才能でもだめだ。才能があり ながら成功できなかった人物など、山ほどいる。天才でもだめだ。 報われない天才という言葉は、ほとんど決まり文句のようなもの。 教育でもだめだ。この世は教育のある落伍者であふれている。 不屈の精神と固い決意のみが全能なのだ。 (サーキット・シティ・ストアーズ会長兼CEOリチャード・L・シャープ) ○力及ばずして敗れることは辞さないが、力尽くさずして挫けること は拒否したいものです。 ■私は、テディ・ルーズベルトのこの言葉が大好きだ。 「大切なのは批評家ではない。強い人間がどのようにつまづいた かを指摘する人物、または、ある偉業をなした者について、もっと うまくできたかどうかを分析する人物ではない。すべての功績は、 実際に闘技場にいた人物のものだ。顔を泥と汗で汚した者、勇敢 に戦った者、間違いを犯し、そこから何度も立ち上がった者、偉大 な情熱、偉大な献身を知る者、価値ある大儀のために身を捧げる 者、そして、最高の結果は目標の高度な達成という勝利であり、最 悪の結果は、仮に失敗しても、少なくとも最善を尽くして失敗したの であり、あの勝利も敗北も知らない、寒々とした臆病な魂と、同じ 場所に立つことはないと知っている者だ」 (シチズンズ・ファイナンシャル・グループ会長兼社長兼CEO ローレンス・K・フィッシュ) ○フィールドやピッチに立たず、スタンドから高みの見物で批評して いる人は何も動かすことはできませんし、影響力もありません。 ■私は好奇心が強く、ほとんどすべてのことに興味を持っている。 そのため私は、つねに学び、無知の空白を埋めようと努力している。 (アメリカンエキスプレスCEOハーヴィー・ゴラブ) ○自らの無知を自覚し、そのため常に学ぶ姿勢を忘れない限り 人はいくつになっても成長できます。 ■自分の行動が明日の地元紙の一面を飾るような心構えで、毎日 を生きるのです。 (リンカーン・ファイナンシャル・グループ会長兼CEOジョン・A・ボシア) ○目立つことが目的ではありません。そのような気概を持って行動せ よということです。 ■それをやりたいかどうかに関係なく、すべきことを、すべきときに 行う人間になりなさい。 (ウェスコ・インターナショナルCEOロイ・W・ヘイリー) ○自分の欲望ではなく、理念、志を行動の基軸にしたいものです。 ■自分を過大評価しないこと。自分を笑う余裕を持ち、自分の仕事 ぶりを正直に批評しなさい。自分の短所を自覚してはじめて、長期 にわたって継続的に成長していくことができる。物事がうまくいかな いときも、諦めてはいけない。どこで間違ったのかを検証し、その 行き詰まりから立ち直れることを証明せよ。 (ウェスコ・インターナショナルCEOロイ・W・ヘイリー) ○俗に自己評価は2割増しで甘いと言われます。自分自身をも、 クリティカルに評価することで成長のための課題を見出したいもの です。 ■自分自身を知りなさい。自分の長所と才能を生かすことに重点を 置き、苦手な分野は人に任せることを学ぶ。他の人々が、素晴らし いアイデアや自分とは違った才能を持っていることを知るのだ。 (ガルフ・ステーツ・トヨタ会長トビー・ハインズ) ○いくら才能があってもひとりの力には限界があります。ネットワーク を活用することで、自分の能力の何倍もの成果を得ることもできます。 ■まず身につけてもらいたいのは、何をするにしても、自分の能力に 絶対の自信を持つ気持ちだ。自分を信じることは、とても大切だ。な ぜなら、その気持ちがなければ、人を感心させることも説得すること もできないからだ。自分に絶対の自信を持っていれば、限界など存在 しない。そして、想像通りの大きな未来が手に入る。しかしここで大切 なのは、勉強でも仕事でも、絶え間ない努力という自信の裏付けがな くてはならないということだ。 (伊藤忠商事社長兼CEO丹羽宇一郎) 世界中の有名な会社のCEOが一高校生の素朴な問いかけにこん なに真摯に返事を出しているのを読んでいて、「トップになる人はやは り謙虚で敷居が低い」と感心し、「果たしてこの返事を書いた中に日本 の社長はいるのか」と思って読んでいたところ、伊藤忠商事の当時の 丹羽社長の返事を見つけてうれしくなりました。 |